神口(かみくち)

イタコの神口

神口とは、イタコの口寄せの一種です。降霊術・霊媒術である口寄せの中でも、特に霊格が高位、最上級とも言える神霊クラスの霊体を口寄せして、託宣を得たり吉凶を占ったりすることを神口と呼びます。“神の霊”と漠然と呼ぶのは、実際に口寄せするのが日本における八百万の神々や自然界に宿る聖霊、精霊など幅広いからともされています。神口は人の上の位、つまり高次霊界からの降霊ですので、イタコの中でもカミサマと称される熟練のイタコであっても、神霊の口寄せを行なうとかなりのパワーを消失し、神口儀式の後はすぐに復帰できないというほどの高度な霊媒術と言われています。神口による降霊が出来るイタコは、持って生まれた才能によるところも大きいようで、現代の日本においては限られた数のイタコにしか出来ないようです。なお、守護霊を口寄せする場合も、神口と呼ばれており、現在は託宣や吉凶などの相談よりも、自分の人生や未来を占ってもらいたいとの声が増えているようです。

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